先日ご紹介した林さんのように、漁師になりたい方に対して具体的にどのような支援体制が準備されているのでしょうか?
長崎県長崎市で新しく漁師を目指す方にどんな支援があるのか調べてみました。
特に人脈もなく、何も事前情報がない状態で漁師になりたいと思い立ったら、
まず「ながさき漁業伝習所」に相談に行きましょう。
こちらでは漁師さんとして暮らしていくことの実際のお話や、現実的な支援体制についてなど教えてくれます。
窓口としてここがあるということを覚えておいてください。
次に、経済的な支援についてです。
経済的な支援
まずは国では「漁業人材総合育成支援事業」をおこなっています。
就業準備段階
就業準備の段階では、漁業への就業に向けて漁業学校等で必要な知識の習得等を行う若者に対し、他産業に就職した場合と比較して最低限の資金を交付(150万/年)。
長期研修支援
長期研修支援として、漁業現場での研修を行う指導者に対し、研修経費を支援しています。
(雇用型)漁業経営体に雇用される研修生の指導者(主に法人)に、研修経費を助成。
(最大14.1万円/月 最長1年間)
(幹部養成型)沖合・遠洋漁船に雇用され、幹部を目指す研修生の指導者(主に法人)に、研修経費を助成。
(最大18.8万年/月 最長2年間)
(独立型)将来、独立・自営を目指す研修生の指導者(主に個人)に、研修経費を助成。
(最大28.2万円/月 最長3年間)
操業するために準備すべきこと
□小型船舶操縦士の資格
免許は①操業する海域、②船の種類によって種類が異なりますが、指定養成施設で講習を受講するか、国家資格を受験しなければなりません。
□無線、レーダーに関わる資格
操縦中は無線やレーダーなど使用することが多いので、これらを扱うための資格を取得することも必要になります。
□漁業協同組合への所属
組合ごとの規則で定められた日数以上に漁業に従事することや、その地域に居住するなどの要件を満たす必要があります。
ここからは長崎市における補助金です。
長崎市新規漁業就業促進事業費補助金
基本手当:100,000円
住居手当:賃貸契約時の家賃相当額(上限額10,000円)
技術習得手当:15,000円
保険加入料(入院、通院、漁船保険)¬
漁業資材購入費 ├年額50,000円(上限) ※各5万円なのか3つ全部で5万円なのか不明
その他研修に必要な経費 ⏌
新帰着業者フォローアップ
対象:技術習得支援を終了し、1年以内に着業及び独立した者で、かつ、研修期間中を含め1年以上従事している者。
補助となる事業内容等:1カ月あたり50,000円とし、1年間限りの交付。
結局いくらなの?
上記の内容は、下段にあるフロー図の一部です。
それ以外にも「就業確保支援事業」として支援が行われているのが下記の表から分かりました。
ただし、結局これらがいつの段階に支給されるものなのかということについて、全体が見えません。
先日の林さんからのお話ですと、最初の1年間を国が、その後に県・市の支援があり、全体として最長3年間の就業補償が受けられるということでした。
新規参入したい漁業者さんのための情報としてのブログなのに、わかっていないで書いているのか?とお叱りを受けそうですが、ここに一つの課題があります。
知りたい情報が分かりにくい、ということです。
大事な情報が書いているのですが、結局どうなっているのかがわからないのです。
私がわからないことが問題なのではなく、私にもわからないということはみなさんにとっても分かりにくい可能性があります。
漁師になりたいという方が見て理解できる作りになっているのか?という点において、今の状態ではわかるようなわからないような状態であると言っていいと思います。
そしてこうした分かりにくさは、大きなハードルです。
就業したいと思っても、結局生活をしていくことができるのかが経済的な試算したくてもよくわからない。
つまり、現実的に考えることができないので、それ以上踏み込んで考えられません。
おそらく、すでに就業している人や詳しい窓口の方に相談することでしか解決しない現状だと思います。
ここは一つ、改善していくべきポイントではないかと思いました。
後日、長崎市における漁業就業支援の全体について詳しくお話を聞くつもりです。
実際に結局のところいくらの支援になるのかについて把握し、改めて記事を書こうと思います。